庄司の調査地の一つである温海は、ブナやミズナラなどの樹木だけでなくタヌキ、カモシカ、モリアオガエルなど多様な生物も生息しています。
その中には小川の調査対象であるアカハライモリも生息しているため、先日は予備調査として10時から21時までのアカハライモリの行動と個体数を観察してきました。本日のブログはその様子について報告したいと思います。
アカハライモリは繁殖、産卵を行う池において雌雄間での活動差が報告されています。今回の調査では、雌雄間の明確な活動の活発差は見られませんでしたが、繁殖地内における産卵や求愛行動などを多く観察できました。
↓写真中心部、しっぽを振ってメスに求愛するオス
両生類には珍しく、メスがオスを選択できる。紳士的な生き物である。
*繁殖期(秋~翌春)のオスには、体表に青い婚姻色が浮かぶ
オスの求愛は失敗しましたが、今回の調査においてはこのようにオスの求愛に応じないメスが多く見られました。理由としては、メスがすでに受精済であった可能性が考えられます。メスの活動としては、調査地内における産卵活動が多く見られました(特に夜間)。
分かりづらいですが、下の写真中の二本の水草の間にはアカハライモリの受精卵がくるまれています。
実際にアカハライモリの繁殖活動を見るのは初めてだったので、今回はとても良い経験となりました。
*おまけ
夕方の調査地(撮影・庄司)
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